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福祉情報(イングランド) by Kumiko Yabe


Care news June 2014

2014.06.06 ケア法2014年成立、ケア制度が大きく変わる

5月15日、新しいケア法が成立した。保健省のケア・アンド・サポート担当大臣ノーマン・ラム氏が、「この60年 で一番重大なケア制度の改革になる」、そしてそれは「ケアの利用者と介護者が自分で物事を決めていける制度に なる」と述べている。また「過去70年で次から次と継ぎ足して、混乱し、時代遅れになった法制度を一本化し、ど んなケアを国民が期待できるのか、明確にした」と説明した。以下、同氏の話からかいつまんで紹介する。

上記のことを実現するために、自治体がサポートを提供しなければならない全国的な最低資格要件を導入する。今 までは自治体の裁量にまかされていたため、各地でいろいろだった。とくに近年、自治体は資格の敷 居を高くしていた。

また、今までは、ケアの利用者がどんな障害をもっているか、どんなサービスを提供できるか、に焦点があてられ ていた。それを今回初めて、利用者が何を必要としているのか、どうしたら一番良くケアできるか、利用者が望ん でいるのは何かについて考慮して仕組みを作っていく。今後の個別予算の仕組みでは、利用者が、サポートプラン の一部として個人のニーズにあうようにあつらえたケアにお金を払っていく権限が与えられる。

もうひとつ大事なことは、ケアの費用をどうやって払っていくかだ。これまでは、家屋をふくめて財産の残りがほ んとうに小額になるまでケアの支払いに費やさねばならなかった。今後は国民がケアに費やすことになる金額に限 度額が設けられる。1人の人が72.000ポンドまでケアに費やした後は、ケア費用を国が支払い始める(ケア施設の ホテルコストは含まない)。また、これまでも資力テストによって資産の少ない人は国の援助を受けられたが、そ の資産限度額を引き上げるので、2016年に制度が実施されると従来より3万5千人が、10年後には10万人以上が、 ケア費用の援助を受けることになるという。また、どの自治体もケアの利用者に家屋を売ってケア費用を支払うこ とをしいることはできなくなる、死後に支払いをのばすことになる。

他にはケアの規制の権限を強化し、悪質なケアの提供者をとりしまっていく。

さらにもうひとつ歴史的な一歩は、介護者がケアの利用者と同じレベルの身分というか、権利を得ることになるこ とだ。現行制度では、介護者がサービスを自治体から得られる権利はなかった。今後介護者はアセスメントを受け る権利があると同時に、ニーズがサポート要件にかなうならば、サービスを受ける権利が生じる。

各自治体は、ケア法2014の2016年からの実施のため、実施担当職員を任命しなければならない(略称、シニア・リ スポンシブル・オーナー、SRO)。6月6日、保健省は、同法実施の「規則と指示」素案を発表し、協議を開始し た。http://careandsupportregs.dh.gov.uk/

8月15日が意見提出の締め切りだ。

厳しい緊縮財政の中で、ソーシャルワーカーたちは、大きな改革に取り組んでいくことになる。



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